『輝きの先へ―アスリート指導員がつなぐ夢のバトン』 第三弾を公開しました!

『輝きの先へ―アスリート指導員がつなぐ夢のバトン』~第三回 ハンドボール 中浦 成崇 監督~

 

昨年滋賀県で開催された「わたSHIGA輝く国スポ」。

滋賀県中でスポーツを通じて人々が一体となり、スポーツの熱に包まれました。

 

選手の皆さん、支えた皆さん、応援を届けた皆さん、誰もが輝いた大会となり、滋賀県が天皇杯・皇后杯を獲得し「わたSHIGA輝く国スポ」は幕を閉じました。

 

「しがスポーツナビ!」では、『輝きの先へ―アスリート指導員がつなぐ夢のバトン』と題し、「わたSHIGA輝く国スポ」で活躍された、15名のアスリート指導員の皆さんへのインタビューをお届けします。

アスリート指導員の皆さんの素顔や、「わたSHIGA輝く国スポ」の振り返りなど、ここでしか知れないエピソードをお楽しみください。

 

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第三回は、ハンドボールの指導者として、滋賀県内のさまざまな世代にハンドボールの魅力を伝えている中浦 成崇(なかうら しげたか)監督です。

 

「運動が苦手」だった少年が、24年間続けたハンドボール

中浦さんがハンドボールを始めたのは小学3年生の時でした。

小学1年生から野球をしていた中浦さんでしたが、中浦さんの地元は全国規模の小学生ハンドボール大会が毎年開催されるなど、ハンドボールが盛んな地域だったそうです。地域の子どもたちがハンドボール教室に参加する流れがあり、野球と並行してハンドボールを始めました。

野球よりも得点がたくさん入るというところに、ハンドボールの面白さを感じたそうです。

 

その後、野球とハンドボールの両方を続けることが難しくなり、ハンドボール一本に。
そこから24年間、一度も競技を離れることなくハンドボールを続けてきました。

 

実は、幼い頃からスポーツが得意だったわけではなかったそうです。

「体育の成績もいつも良くないし、走っても遅いし、跳んでも跳べない。体育が嫌いで、苦手なタイプでした。」

そんな中浦さんがハンドボールに魅力を感じたのが、「駆け引き」の面白さでした。

 

 

身体能力だけではない。頭を使って勝負するハンドボール

ハンドボールでは、走る、跳ぶ、投げるといった身体能力だけでなく、相手との駆け引きが重要になります。

「相手の癖や弱い部分を見抜いたり、そこを駆け引きしたりしながら突く。そんな駆け引きも重要で、身体能力がすべてではない、そんなスポーツです。」

 

走る速さ、ジャンプ力、シュートの速さ、どれをとっても、周りの選手より突出していたわけではなかったという中浦さん。ハンドボールでは自分の力を発揮できる場面があったそうです。

身体能力に自信がなくても、考える力や相手を見る力を生かして活躍できる。

それこそが、中浦さんが感じるハンドボールの大きな魅力です。

 

初めて観る人にも伝えたい、ハンドボールの迫力

ハンドボールを初めて観る人はどこに注目するとより楽しめるか尋ねてみると、

「まず迫力あるシュートや選手同士の身体接触、ゴールネットを揺らす音など会場でしか味わえない臨場感を楽しんでもらいたいです。」と、中浦さん。

 

さらに、ハンドボールならではの魅力が、スピーディーな試合展開です。
攻撃と守備が目まぐるしく入れ替わり、プレーが止まっている時間も少ないため、試合はあっという間に進んでいきます。

「1時間しっかり、ドキドキハラハラできるような試合展開が、一つハンドボールの魅力かなと思います。」

 

迫力あるプレーに加えて、選手同士の駆け引きにも注目してみると、ハンドボールの新たな面白さが見えてくるかもしれません。

 

 

「人を見る」ことを大切にする指導

現在、中浦さんは複数のカテゴリーで指導に携わっています。
指導者として、高校生、大学生、社会人など、それぞれ異なる年代の選手たちと向き合う中で、大切にしていることはなにか尋ねてみました。

 

「一人ひとりを見ること。昔から癖のように人間観察していた部分があって、そこが自分の強みだと思っています。」

 

選手一人ひとりの課題や長所を見つけ、「ここはもう少し良くしよう」「ここは良いよね」と、その人に合わせて伝え方を変える。
そして何より、「やらされるハンドボール」にはしないことを大切にしているそうです。

 

ハンドボールを楽しいと思ってもらうことで、その先にもっと上手くなりたい、もっと続けたいという気持ちが生まれます。
中浦さんの指導には、上手くなるだけじゃなく、競技を好きになってもらうための工夫が詰まっています。

 

指導者として活動する中で、何より嬉しい瞬間を尋ねると、中浦さんは選手からもらった言葉を挙げました。

『中浦さんと出会えてよかった』

卒業する選手からそんな言葉を言ってもらえたことが何より嬉しかったそうです。

 

国スポをきっかけに、滋賀のハンドボールを次のステージへ

昨年の「わたSHIGA輝く国スポ」では、滋賀県のハンドボールチームの強化にも携わりました。

しかし、残念ながら結果は初戦敗退。
大会に向けて準備を重ね、応援してくれる人たちもたくさんいた中での敗戦は、中浦さんの中に強く残りました。

この敗戦があったからこそ、その後のチームは次の目標へ向かって進み始めました。
今年8月に宮崎県で開催された第31回ジャパンオープンハンドボールトーナメントで見事優勝し、日本選手権への出場権を獲得されました。

 

しかし、この優勝で満足しているわけではなく、まだまだ高みを目指しています。
チームが目指しているのは、日本のトップリーグに参戦し、日本のハンドボールのトップに食らいついていくこと。

国スポでの悔しさを胸に、新たなステージへと歩みを進めています。

 

「国スポのその先」を支えるのは、次の世代

中浦さんが滋賀のハンドボールの未来を考える上で、特に重要だと感じているのが、ジュニア世代の育成です。

 

中浦さんがハンドボールを始めた京都府は、1988年に国体が開催されました。そこで活躍した選手たちが、その後、指導者となって地域のハンドボールを支えてきたという背景があり、その積み重ねによって京都のハンドボールのレベルが大きく上がっていったと、中浦さんは話します。

 

今の滋賀でも同じように、国スポの開催を契機に次の世代につないでいくことが大切だと考えています。

「今やらないといけないことは、ジュニアの指導だと思います。小さな子供たちがハンドボールを楽しんで、『次もやりたい』と思ってもらえるような環境を創りたいです。」

 

厳しいだけではなく、競技を好きになってもらう。その中から、もっと強くなりたいと思う選手を育てていくことで滋賀県のハンドボールは発展していくのではないかと中浦さんは考えます。

 

 

 

滋賀のハンドボールを、もっと多くの人へ

中浦さんが思い描くのは、強いチームをつくることだけではありません。
まずは、ハンドボールを知ってもらい、そして、実際に触れてもらうこと。

 

現在は、地域の小学生・中学生のチームにも選手たちが出向き、一緒にハンドボールをする機会をつくっています。
競技そのものだけでなく、「こんな選手がいる」「こんなチームがある」と知ってもらうことも、ハンドボールの裾野を広げる大切な一歩です。

 

国スポをきっかけに盛り上がったスポーツを、その大会だけで終わらせることなく、次の世代がハンドボールを始め、楽しみ、続けていく。

そして、いつかその選手たちが次の世代を支える。

そんなつながりが、滋賀のハンドボールの新しい文化をつくっていくのではないでしょうか。

 

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昨年開催された「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」を通じて、大いにスポーツの盛り上がりを見せた滋賀県。

これからも滋賀県のスポーツを「する」「みる」「支える」で後押しできるよう、「しがスポーツナビ!」では情報を発信していきます。

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(2026年10月公開)

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