『ラグビー・ウェールズ代表』が大津にやってきた!ラグビー観戦のポイントや魅力もご紹介!!
「4 年に一度じゃない。一生に一度だ」のキャッチフレーズで始まった、アジア初開催となる『ラグビーワールドカップ2019』。日本代表の活躍が感動を呼び、いま日本中がラグビー熱で高まっています!
そんなさなか、大津にやってきたのはウェールズ代表。『ラグビーワールドカップ』の公認キャンプ地となっている大津市では、ウェールズ代表とフィジー代表が宿泊や練習を行ないました。
世界で活躍する屈強なラガーマンの素顔とは?歓迎レセプションパーティに参加したウェールズ代表の様子とともに、ラグビーの魅力に迫ります。
2019 年ヨーロッパ王者「ウェールズ代表」。優勝候補のひとつとして注目される強豪
ラグビーはイギリス発祥のスポーツ。イギリスを構成する4 つの国のひとつ「ウェールズ」でも、ラグビーは国民的人気を誇るスポーツなんです。
今年開かれたヨーロッパの6 カ国が参加する国際ラグビー大会「シックス・ネーションズ2019」では、グランドスラム(全勝)を達成し、一時は世界ランキング1 位まで浮上したウェールズ。
今回のワールドカップでも優勝候補の一角に挙げられています。
国旗に赤い竜が描かれていて、深紅のジャージーを身につけていることから「レッドドラゴン」の愛称で親しまれています。
終始和やかな雰囲気に包まれていた歓迎レセプション。
観光船「ビアンカ」の船上でディナークルーズを楽しみながら、選手と地元のラグビーファンらが交流しました。
ウェールズの大黒柱で主将のアラン・ウィン・ジョーンズ選手。
心身ともに無類のタフネスで、「シックスネーションズ2019」のMVP にも選ばれました。
先頭に立って試合をひっぱる彼のプレイに注目です!
試合のときの厳しい表情とは違いリラックスした笑顔で料理に手を伸ばす選手たち。
食事の合い間には、ファンからの写真撮影やサインにも気前よく答えてくれます。
鍛え抜かれた体に甘いマスク。
ワールドカップをきっかけに、ラグビーファンになる女性が急増しているとか。
こちらは、イケメン過ぎると話題にもなっている、ダン・ビガー選手。
背番号10 番、フォワードとバックスを繋ぐ「スタンドオフ」というポジションで、チームの司令塔的な重要な役割を担っています。
キックを蹴る際には、五郎丸選手のような独特なルーティンがあるそうなので、そちらもチェックしてみてください。
パーティ終盤には「仰⽊太⿎」も披露され、選⼿らも太⿎演奏を体験。とても楽しそうな様子に⾒ているこちらもハッピーな気分に。
「大会を通して、⽇本各地を訪れましたが、それぞれ⽂化が違って⾯⽩い。⽇本のおもてなしを感じました。」と話してくれました。
別の日には、地元の小学生たちを対象にしたラグビースクールに選手たちが参加し、子どもたちに夢を与えてくれました。
ワールドカップが日本で開催されたことで、ますます加熱しているラグビー熱。今までラグビーをよく知らなかった人も、応援したいですよね!
でも、ルールがよくわからない…という人のために、ラグビー観戦のポイントや、ラグビーの魅力をご紹介します。
ラグビーの基本は陣取り合戦。ルールにとらわれ過ぎず、素直に楽しもう!
(写真提供:中川祐治)
ラグビーには細かいルールがいくつもあり、すべてのルールを理解しようとすると、とても難解で、敷居が高いスポーツに感じるかもしれません。
初心者は、まずはルールはあまり気にせず「どういったプレーがおきたときにワクワクするか」という基準で試合を観ることをおすすめします。
(写真提供:中川祐治)
華麗なステップで相手を抜いたり、見事なパス回しで翻弄したり、強烈なタックルで倒したり…
ラグビーには単純に「おもしろい」と感じる瞬間がいくつもあります。
そうしたプレーを追いかけているうちにゲームの基本的な構造がわかってきて、ルールも自然と頭の中に入ってくるようになります。
(写真提供:中川祐治)
ラグビーは基本的に陣取り合戦。サッカーやバスケットボールのようにゴールがあるわけではなく、相手側の陣地の奥でボールを地面につければ、得点につながります。
ここでポイントとなるのは「いかにして陣地をとるか」という方法の問題です。
(写真提供:中川祐治)
ラグビーは1 チーム15 人で行われます。縦100m 以内×横70m 以内のグランドの中で、両チーム合わせて30 人の選手が、ひとつのボールを争いながら陣取りを進めます。
限られたスペースの中で大勢がプレーするため、単純に前に進もうと思ってもすぐに相手につかまってしまいます。
(写真提供:中川祐治)
そこで、捕まったら味方同士で塊となって相手を押し込んだり、あるいは相手が手薄なスペースへパスをつないだりして前進していきます。
このように様々な戦術を組み合わせながら戦うのが、ラグビーのひとつの醍醐味といえます。
(写真提供:中川祐治)
そして、ラグビーのルールのなかで肝となるのが、ボールを前に投げてはいけないというもの。
これは他のスポーツと比べても特殊なルールと言えるでしょう。「ボールより前でプレーしてはいけない」というのがラグビーの大原則です。これは「卑怯なことをしてはいけない」というラグビー精神に基づくもので、ボールより前にいる選手が相手に対してプレーすれば、すべてオフサイドかオブストラクション(妨害行為)の反則を取られてしまいます。
この原則さえおさえれば、まずは大丈夫。あとは試合見て、楽しみながら少しずつルールを覚えていきましょう。
ラグビーは紳士のスポーツ。青少年の人間形成にもつながる
基本さえしっかり守れば、子どもからでも楽しめるラグビー。滋賀県内にも小中学生のラグビースクールが増えてきています。
そのなかのひとつ「滋賀ジュニアラグビースクール」に通う、中学3 年生の岩下聡一郎君に話を聞いてみました。ラグビー経験者だった父と兄の影響で年長からラグビーを始めたそう。
ラグビーの魅力は?と聞くと、「仲間がいないとできないのがラグビー。どうやってボールを繋げるか、自分がどう動けばチームのためになるかを考えるのが楽しいです」と話します。
「ラグビーというとトライのイメージが強いですが、実際にはそこに至るまでのプレーこそがラグビーの魅力なんです」そう話すのは、「滋賀ジュニアラグビースクール」でコーチを務める山村和弘さん。
ポジションごとにさまざまな役割があるので、足が遅くても、体が小さくても活躍の場があります。個々が自分の力を発揮して、チーム一丸となったときにトライが生まれるのです。
ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために
(写真提供:中川祐治)
ラグビーを続ければ、フィジカルもメンタルも鍛えられます。そしてなにより、自分のためでなく、チームのためにプレーする大切さに気づくことができます。
大きな体の選手がスクラムを組んでボールをとる。それを小柄な選手が絶妙なタイミングでパスをだす。足の速い選手がトライを狙い、タックルされたときのために体の大きな選手が全力であとを追う。
そうやって、ひとりひとりが自分の役割を果たすことで、勝利を手にすることができます。
(写真提供:中川祐治)
全力で向かってくる相手を前に、立ち向かうのか、人に任せるのか…プレーの中には自分の人間力が試される局面がいくつもあります。
仲間を信じ、仲間のために身体を張る。そこにお互いを尊敬する気持ちが自然と生まれ、愛情と連帯がチームをひとつにします。
そんなラグビーを通して築かれた精神は、生涯かけがえのないものになります。
(写真提供:中川祐治)
歳を重ねてもラグビーを続ける人もいます。
ラグビーをやっていたという共通点で、すぐに仲良くなれるのがラガーマンの習性なんだとか。居酒屋などで隣の席にいる人がラガーマンだとわかると、すぐに肩を組んでビールグラスを傾けるなんてこともよくあるそう。
いくつになっても夢中になれることがあるって素敵ですね。
(写真提供:中川祐治)
ラグビーでは試合終了を「ノーサイド」と呼びます。試合中に激しく体をぶつけあっても、試合が終われば敵味方なく、相手を讃え合います。
日本代表が優勝候補のアイルランドに勝利した際、アイルランドの選手が拍手で日本選手を送り出したことでも話題になりました。
『ラグビーワールドカップ』が日本で開催され、ラグビーの面白さに触れられる機会が増えたことで、注目度も確実にあがっています。ぜひ自分なりの楽しみ方でラグビーに触れてみてください。
お問い合わせ
滋賀ラグビーフットボール協会
https://www.shiga-rugby.net/ (外部サイト)