大人もハマる!話題のバランス系スポーツ「スラックライン」
気持ち良く晴れ渡った湖岸で青空へ向かって跳ねる
!これはいま話題のスポーツ「スラックライン」です。
5cm幅のベルト状のラインの上を歩いたり、ジャンプしたりするスポーツで、その華麗な技がメディアで取り上げられることも増え、見たことあるという人も多いかもしれません。
楽しそう!と思った人も、なんだか難しそう…と思った人もまずは知ってほしい。
スラックラインの魅力は誰もが気軽に始められることなんです。
今回の「しがスポーツSTORY」は、そんな「スラックライン」に魅了された人が集う「栗東スラックラインクラブ」のみなさんの練習会場へお邪魔しました。
乗りたい気持ちがあれば必ずできる!
スラックラインをわかりやすく言えば綱渡りを、誰でも楽しめるように進化させたスポーツ。老若男女を問わず誰でもすぐに始められるのが最大の魅力です。
県内のスラックライン愛好者らが集まる「栗東スラックラインクラブ」代表の林英雄さんは、「最初はなにも気にせず自分の思い通りにやってみればいい」と話します。
実は林さんも子どもの遊び道具にと気軽にネット通販で購入し、誰に教わることもなく自宅の庭で始めたのがきっかけでした。
「ただ歩く、これが意外と難しくて!歩けないことが悔しくて、いつの間にか子どもよりも私のほうがハマってました(笑)とにかく乗ってみたらわかるよ!」そう言われ、興味津々でのってみた取材陣。
「おぉ!乗れた!」何度かチャンレジするうちに数秒間ですが立てるようになりました!
初心者だとただ落ちずに耐えるのも一苦労で、夢中でやっているとそれだけで汗びっしょりになってきます。コツは足元を気にせず、目線をまっすぐ前に向けること。体の重心を一直線にすること。
歩く、しゃがむなど少しずつできることが増えてくると、達成感が感じられ、より一層楽しくなってくるそうです。
「見た目で難しそうと言われることもあるのですが、基本的に誰でも練習すれば乗れるようになります。自転車だって乗りたいという気持ちがあれば乗れるようになるでしょ。あれと同じ。乗りたいって気持ちが大事なんです。」と笑う林さん。
通常、初心者が始める場合はラインを低く設置するので、誰でも安全に遊べるスポーツです。短くて低ければ幼児でも挑戦できます。
「スラックラインは自然と共存しながら楽しむスポーツ。公園で遊ぶ場合は、他の人の動線の邪魔にならない場所に設置する、木や支柱を傷めないように養生するなど、周囲への配慮を忘れないように。」
楽しみながら体幹トレーニングやダイエットに
自由に乗れるようになると、お尻でジャンプしたり(バットバウンス)、胸で跳ねたり(チェストバウンス)と技は無限に広がっていきます。
スラックラインは単にアウトドアレジャースポーツとして楽しめるのはもちろん、運動効果が高いので各種トレーニング効果やダイエット効果も見込めます。事実、「スラックラインを始めて半年で15kg痩せました。」なんて声もありました!消費カロリーはジョギングの約2倍なんだそう。
湖岸で気持ちよさそうに跳ねる栗東スラックラインメンバーのみなさん。英語でslackとは「ゆるみ・たるんだ」の意味で、Slacklineを直訳すれば「たるんだ線」となります。トランポリンのように、上下左右に弾むことがスラックラインの特徴です。
こんな態勢でも落ちないから不思議です!
スラックラインは体本来が持つバランス感覚を呼び戻すスポーツ。スキージャンプのレジェンド葛西紀明選手を始め、多くのスポーツ選手も体幹トレーニングに取り入れています。
二人で一緒に乗ることも!
「技をするだけでなく、ラインの上でいろんなポーズをとったり、けん玉をしたり、ジャグリングをしたり、ご飯だって食べちゃう(笑)自由に使えばいいんですよ。」と林さん。
初心者から日本ランキング上位者まで、一緒に楽しむ
大会に向けて、練習中だった渕上万緒さん。2015・16年日本女子ランキング6位、2017年10位の実力者です!
彼女の華麗な技に、湖岸を散歩している方も足を止め見とれています。
ラインの上で開脚したかと思えば、高く跳びはねたり、回転したり、さらには宙返りまで!
地上高約1.7m、不安定なベルトの上とは思えない連続技が繰り出されます!
渕上さんがスラックラインを始めたのは4年前。スラックラインをやってみたいという妹についてボルダリングジムで体験してから、自分のほうがはまってしまったとか。
「最初は生まれたての小鹿みたいに震えて、全然歩けなくて(笑)それが逆に面白いっていうか、絶対歩けるようになってやる!と思っているうちに、スラックラインの虜になっていました。」
やり始めて5か月後には、国内の大きな大会に出場。
「競技を始めて4年の私でもトップレベルの人とも同じ土俵で戦えるのが楽しいです。」
また「練習時間に比例して上達する競技なので、自分の成長が感じられ達成感が味わえるのが魅力」とも話してくれました。
主に大会では、技の難易度、コンビネーション、創造性を競います。昨年長野県で開かれたワールドカップで優勝したのは日本人だったそう。魅せるスポーツとして今後注目されること間違いなしです!
楽しみ方は無限大!
ジャンプや宙返りなどの技=トリックに挑戦するものを“トリックライン”と呼び、純粋に歩く距離を競うものを“ロングライン”と呼びます。
今回、広場に張られていたのは80mのライン。ラインを長くすれば、高さも必要になるので、ラインの上に立つと目線は地上から3m以上の高さにもなります。ゆらゆらと揺れるラインを渡る様子はまさに綱渡りのよう。
屋外だと風の影響を受けるのでコンディションが日によって変わりますが、ただ無心に前を目指すロングラインは、精神統一や集中力を鍛えるのにもよさそうです。
こちらは、たるませたラインに乗る“ロデオライン”。
ラインが上下だけでなく左右にも揺れるので、難易度アップ!より強い体幹が必要になってきます。
他にも、崖や岩の上などちょっと怖くなるような高所にラインを張る“ハイライン”や、夏場に楽しそうな水の上にラインを張る“ウォーターライン”などもあります。
現在、スラックラインの競技人口は国内で4万人程度ですが、中部地方以北でおもに広まっているそう。
「あらゆるスポーツの基礎となる体幹が鍛えられるので、スラックラインを体育授業に取り入れる学校や幼稚園もあると聞きますが、滋賀県での認知度はまだまだ低いのが残念です」と林さん。
高齢者なら、片足立ちでキープするだけでも足腰の良い運動になるそうです。実際にスラックラインを介護予防に取り入れている施設もあるとか。
琵琶湖の雄大な景色をバックにスラックラインが楽しめるのは滋賀県ならでは。
栗東スラックラインクラブでは毎週土曜日の練習会のほか、今回のような屋外での練習会も不定期で開かれています。どなたでも参加OK!
要請があれば、イベントや学校などでも体験会を開催し、スラックラインに触れる機会を提供されています。
「すごく単純で気軽に始められるスポーツです。インターネットで情報も入手できるので個人でも始められますが、仲間がほしくなったら栗東スラックラインクラブを訪れてみてください。」
お問い合わせ
栗東スラックラインパークyou空感内栗東スラックラインクラブ 林英雄
電話
090-5158-8800
日本スラックライン連盟
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